車の廃車は無料で出来ます
車の廃車は面倒です。1トン以上ある鉄の塊を処分する事は自分では出来ません。自動車リサイクル法や廃棄物の処理及び清掃に関する法律など各種法律で規制がされています。燃えるゴミのように市町村は引き取ってくれません。
車の廃車には多くが新規購入を伴いますので、ディーラーで割引施策の一環として下取額上乗せとか、割引のネタにしているひとも多いと思います。ただ新規購入を伴わない場合は、自分で廃車業者を指定して、車を廃車する必要があります。
リセールの可能性がある走行距離10万km以下であれば、車買取業者にお車を売るという方法もありますが、リセールの可能性のないお車はどうすればいいのでしょうか?車は鉄の塊ですので、資源として価値があります。それが過走行車を無料で引き取り頂けるポイントです。
2005年から自動車リサイクル法が施行され、循環型のシステムを維持していく為に、廃棄費用を車の購入時に消費者が負担しています。自動車メーカーのサイトにはリサイクル費用が掲示されていますが、車の購入時に廃車費用を負担しています。法律で定められていますので、ここは逃れることはできません。
車両オークションに出せるお車
日本の中古車の多くはUSSのオークション会場を経由します。業者向けサービスの為、多くの人はその存在をしりませんが、3割の市場シェアを占める巨大企業です。
オークションはボランティアで行われている訳ではありませんので、出品には手数料がかかります。出品手数料が8,000円・落札された時の成約手数料が8,000円と最低で16,000円かかります。加えて車が落札されれば、車を搬入しないといけませんので、その人件費・陸送料がかかります。
車両の落札・準備なので半日はとられますのでその人経費が10,000円と見積もると、最低でも26,000円以上で売れる価値がある車でないと企業は赤字になります。
自分の車に26,000円の価値は無い
同じような車をGOONETで検索したら込々128,000円で売っていました。12万kmの中古車に約13万円をつぎ込む気持ちにはなれませんが、市場では一定のニーズがあるようです。ただし車検が1年以上残っています。一方でマイカーはこんな感じです。
- 初年度登録2006年10月で15年経過
- 走行距離12万km以上
- 車検残は1ヶ月
- 車検を通すためにラジエター・ドライブシャフト等の交換が必要(約20万)
この条件で車を買う人はいません。車検を通すために20万円かかるのであれば、その時点で検索条件から除外されます。仮に車検を通したとしても17年・18年目を無傷で過ごせるはずがなく、なんらかのメンテナンスコストが発生します。足代わりの車なので何のメンテナンスもしておりません。
ただ鉄としての価値はあります。鉄の買取相場は1kg40円程度です。道路を走っていると今日の鉄買取相場とかの看板がありますが、日によって変動します。ミラの車重は600kgぐらいでその7割が鉄とすると、420kgの鉄があります。単純計算で16,800円ぐらいの鉄価格がある事になります。
15年経過・走行距離12万km超過のお車が7,000円で売れました
鉄の価格は16,800円ぐらいかなと思って廃車サービスを提供しているカーネクストに電話をしてみました。最初は無料引取しますとの事でしたが、買取は出来ないのですかと質問したらお任せ頂けるのであれば、お気持ち7,000円と回答がありました。
カーネクス自体は産業廃棄の施設は保持しておらず、サービスのマッチングを行っている企業のようです。2008年設立の企業ですが、一流企業が集う大阪グランフロントにオフィスを構え全国一律で手数料無料の車両引取サービスを展開しています。イメージキャラクターは朝日奈央さんで、クルマドンナでCMが流れています。
車両売却の流れ
今までに車両は3台売却しましたが、一番簡単でタイムリーでした。インターネットが普及しリアルタイムサービスが勝ち残るポイントなっています。サービス申込から引取日時の確定まで30分かかりませんでした。
- インターネットで車名・年式・距離・名前・携帯番号のみ入力
- リアルタイムでSMSに電話してくださいと通話無料ダイヤル番号の案内
- 名前で一意の顧客情報を特定し、無料買取の提示
- 買取を希望すると即断を条件に7,000円の提示→承諾
- 必要物の案内(軽自動車なのでハンコのみ)
「電話してください」というSMSがいいなと思いました。よく企業から電話しますのでお待ちくださいというサービスがありますが、リアルタイムにはかかってきません。順番に電話がかかってくるのを待っていたら2-3日かかる企業も沢山あります。顧客の都合で電話してくださいは、自分のタイミングで電話可能なので便利です。
電話が契約が成立し30分後ぐらいにはマイパージが見れます。工程表になっていますので、自分がどのステイタスか一目でわかります。車の廃車・売却でトラブルが多い抹消登録証明も自宅に送付されるとの事で安心しました。
車の廃車は手間がかかります。自走可であれば、引取担当者が運転して車を持っていきます。この手間だけで半日がつぶれます。ネットで廃車申し込みが出来て、自分は自宅で待つだけ、便利なじだいになりました。
キャンセル規定が自分にとっては少しきつい・・
とてもいいサービスなのですが、キャンセル規定が強気です。無料サービスを維持し続けるためには、流れ作業の様に車を売却する必要があります。そこにイレギュラーな処理が入ると、流れがとまってしまいます。なのでキャンセル規定を作り、抑止をしているのではと考えます。
法的には当事者の合意があれば、契約は成立しますし、電話でも不利益条項(キャンセルポリシー)について説明はされていますので、問題はありません。通信販売はクーリングオフの対象外の為、企業の定めたキャンセルポリシーに従わざるを得ません。
ただ不動産の売買時の手付金でも相場は10%です。今回車両買取が7,000円に対して、キャンセル料金が30,000円なので、サービス提供価格の4倍以上です。5,000万の家を買ってキャンセル料が2億円ではだれも家が買えません。いいサービスですが、価格の4倍近いキャンセル費用を規定に設けるのは片面的と考えざるを得ませんので、自分にとっては少し残念な感じです。もちろん車両引取価格が100万円でもキャンセル料は3万円ですので、車両価値が高い車を売却する人にとっては何の問題もないと考えます。
キャンセルポリーは厳しいですが、キャンセルをしなければいい話なので、確り考えてから申し込みましょう。