値引施策は2024年5月末まで延長・燃料費調整単価の割引が縮小中
政府の激変緩和措置は2024年5月末まで延長されました。1kWhあたり3.5円の補助に留まりますが、500kWh使えば1,750円の割引になります。春はいいのですが、今後は夏を迎えますので、再び電気代が高騰します。
燃料費・平均の貿易統計価格推移
2023年夏以降、燃料費は下落傾向でした。2023年6月に値上げ認可がされ、燃料費の基準値を86,100円に引き上げましたが、その後燃料費は下落していますので、燃料費の割引が続いています。東京電力の燃料費基準価格は86,100円なので、想定より平均の貿易統計価格が安価な為、割引が続いていますが、2023年12月以降、徐々に値下げ幅が縮小しています。
平均の貿易統計期間 | 平均の貿易統計価格 | 燃料費調整単価 | 対象月 |
2022年8月~2022年10月(東京電力・関東) | ¥100,200 | ¥12.99 | 2023年1月 |
2022年9月~2022年11月(東京電力・関東) | ¥100,400 | ¥13.04 | 2023年2月 |
2022年10月~2022年12月(東京電力・関東) | ¥94,600 | ¥11.69 | 2023年3月 |
2022年11月~2023年1月(東京電力・関東) | ¥88,400 | ¥10.25 | 2023年4月 |
2022年12月~2023年2月(東京電力・関東) | ¥83,900 | ¥9.21 | 2023年5月 |
2023年1月~2023年3月(東京電力・関東) | ¥78,300 | ¥7.91 | 2023年6月 |
2023年2月~2023年4月(東京電力・関東) 基準燃料価格86,100円へ引上 |
¥72,400 | ▲¥2.95 | 2023年7月 |
2023年3月~2023年5月(東電・全エリア) | ¥63,100 | ▲¥4.21 | 2023年8月 |
2023年4月~2023年6月(東電・全エリア) | ¥57,600 | ▲¥5.22 | 2023年9月 |
2023年5月~2023年7月(東電・全エリア) | ¥54,800 | ▲¥5.73 | 2023年10月 |
2023年6月~2023年8月(東電・全エリア) | ¥53,500 | ▲¥5.97 | 2023年11月 |
2023年7月~2023年9月(東電・全エリア) | ¥52,400 | ▲¥6.17 | 2023年12月 |
2023年8月~2023年10月(東電・全エリア) | ¥52,500 | ▲¥6.15 | 2024年1月 |
2023年9月~2023年11月(東電・全エリア) | ¥53,000 | ▲¥6.06 | 2024年2月 |
2023年10月~2023年12月(東電・全エリア) | ¥54,500 | ▲¥5.78 | 2024年3月 |
2023年11月~2024年1月(東電・全エリア) | ¥54,900 | ▲¥5.71 | 2024年4月 |
2023年12月~2024年2月(東電・全エリア) | ¥55,300 | ▲¥5.64 | 2024年5月 |
楽天でんきが割引攻勢に転じました
2023年12月以降、発電をする為の燃料費は少しづつ高くなっている事がわかりましたが、このタイミングで楽天でんきが値下げ攻勢をかけてきています。最大値下げ幅は12.1%・・・こう聞くとつい契約したくなりますが、本当に安価なのかは確認しないと分かりません。
市場価格調整額という市場価格を反映させる仕組みが導入されているのがネックではありますが、基本料金が無いのが大きな魅力です。市場価格調整額ですが2024年は常に0円ですが、電力市場は過去大きく高騰していますので、この仕組みは、売電企業にとっては安定をもたらしますが、消費者にとては、時に電気代が大きく高騰するリスクとなるので、仕組みを理解したうえで契約する必要があります。(私は安定派なので、このタイプの電気は契約しません)
JEPX(日本卸電力取引所)での東京エリアの価格は2024年年初から11円前後で安定しており、「なお,供給エリアに応じた 1 キロワット時当たりの平均市場価格が 7 円 00 銭以上となり,かつ,13 円 00 銭以下となる場合の市場価格調整単価は,零円といたします。」という電力約款の条文により、2024年は0円が継続しています。
40A・600kWh利用で試算
40A・600kWh利用で試算 | 楽天でんき | 東京電力 従量電灯B |
東京電力 アクア エナジー100 |
40A基本料金 | ¥- | ¥1,247 | ¥2,347 |
最初の 120kWh まで単価 | ¥36.85 | ¥29.80 | ¥23.86 |
最初の 120kWh まで料金 | ¥4,422 | ¥3,576 | ¥2,863 |
120kWh超300kWhまで単価 | ¥36.85 | ¥36.40 | ¥23.86 |
120kWh超300kWhまで料金 | ¥6,633 | ¥6,552 | ¥4,295 |
300kWh超単価 | ¥36.85 | ¥40.49 | ¥30.60 |
300kWh超料金 | ¥11,055 | ¥12,147 | ¥9,180 |
再生エネルギー賦課金(3.49円) →2024年5月から適用 |
¥2,094 | ¥2,094 | ¥2,094 |
燃料費調整単価(2024年5月試算) | ¥- | -¥5.64 | ¥- |
燃料費調整料金 | ¥- | -¥2,820 | ¥- |
電源調達等調整単価(リスク) | ¥- | ¥- | ¥- |
電源調達等調整額(リスク) | ¥- | ¥- | ¥- |
電気代合計 | ¥24,204 | ¥22,796 | ¥20,779 |
東京電力の従量電灯Bと比較して106%・1,408円割高です。1,400円あれば、焼肉ライクに行けます。更に東京電力のアクアエナジー100とは3,425円の価格差があります。価格だけを見ると勝負になりません。
楽天で毎月20,000円利用で、上限の1,000ポイントを獲得できる見込みがあるのであれば、契約で5,000ポイント頂けますので、1年ぐらい契約するのはありかと考えます。ただ買い物前提の契約は、余計な物を買う事につながりますので、自分は現状のアクアエナジー100のままとします。