東北電力規制料⾦値上げ申請の概要から今後を考える

規制電気料金の値上げ申請が東北電力から提出されました

2022年11月ついに東京電力から燃料費調整単価上限のある、従量電灯Bの値上げ検討開始のニュースリリースが出されましたが、東北電力では11月24日に規制料金単価の値上げ申請が提出されました。

電力業界に勤めたことはありませんが、販売する商品が同一なので、横の動きが広がっていく印象があります。2016年4月に電力自由化がされ自由に選べるようになりましたが、経過措置として残っていた規制料金に感謝しつつ今後を考えます。

  1. 北海道電力・従量電灯燃料費調整単価2022年12月・3.66円→現状維持
  2. 東北電力・従量電灯燃料費調整単価2022年12月・3.47円→2022年11月24日値上認可申請
  3. 東京電力・従量電灯燃料費調整単価2022年12月・5.13円→値上げ検討
  4. 中部電力・従量電灯燃料費調整単価2022年12月・5.36円→現状維持
  5. 北陸電力・従量電灯燃料費調整単価2022年12月・9.64円→値上げ(最初に値上げ宣言)
  6. 関西電力・従量電灯燃料費調整単価2022年12月・2.24円→現状維持
  7. 中国電力・従量電灯燃料費調整単価2022年12月・14.36円→値上げ
  8. 四国電力・従量電灯燃料費調整単価2022年12月・11.21円→値上げ検討
  9. 九州電力・従量電灯燃料費調整単価2022年12月・1.94円→値上げ検討
  10. 沖縄電力・従量電灯燃料費調整単価2022年12月・17.98円→値上げ検討

2023年4月からの値上げ率は平均33%という暴騰価格です。月額2,700円の負担増。認可が下りるか否かはわかりませんが、倒産できない業種ですので、値上げは認められるのではと考えます。

東北電力の値上げ資料

資源エネルギー庁のサイトに東北電力が作成した資料が掲載されています。パワーポイントの使い方が素敵です。センスがあります。

今回の値上げは燃料費調整の上限を撤廃するだけかと思っていたのですが、見通しが甘かった。契約電流の基本料金がそもそもあがります。更に従量単価も大幅値上げです。ナショナルミニマム120kwh以下の電気料金も、値上げ幅は抑制と記載はありますが、大幅値上げです。

30A契約が4割近くを占めていますが、値上げは約2,500円です。ポイ活を頑張ってもあっという間に吸収されてしまいます。ここまでくると諦めムードです。



東京電力で試算をしてみる

2022年11月の電気使用量は533kwhでした。40Aの平均が280kwhなので倍近い使用量です。月の電気代は約20,000円です。この試算であっているか裏付けはありませんが、どのぐらい電気代があがるのか心の準備をしておきます。

  1. 基本料金は40Aは220円あがっていますので、1,144円が1,364円
  2. 120kwhは9.74円あがっていますので、(19.88+9.74)×120=3,554円
  3. 121-300kwhは9.88円あがっていますので、(26.48+9.88)×180=6,545円
  4. 301kwh以上は10.14円あがっていますので、(30.57+10.14)×233=9,485円
  5. 燃料調整単価は上限の差分(5.13円-3.47円=1.66円)で、885円
  6. 再生エネルギー賦課金は同額の1,838円を見込む

ざっくり試算すると、19,991円が23,671円に値上げです。高すぎる。加えて単身赴任の家の電気代もありますので、厳しい値上げです。

現状の対策・2023年4月までは従量電灯Bかアクアエナジー100

2022年11月22日に東京電力ホールディングス株式会社と東京電力エナジーパートナー株式会社は合同で11月中に値上げ申請を行う予定はありませんとホームページに掲載をしています。

なので、東北電力が11月に申請して4月からの値上げを目指しているのであれば、東京電力の値上げは5月以降の可能性が出てきました。認可申請の標準審査期間は4か月となっており、12月中に提出して5月からというイメージです。認可は時間がかかります。

なので、今は燃料費調整の上限がある従量電灯Bか燃料費調整がそもそも無いアクアエナジー100で値上げの波を吸収するのがベストです。値上げまで残り半年ですが、同じ電気であれば1円でも安く電気を使っておきましょう。

動画で解説