合計で9.05円値下・激変緩和対策で7.00円&再エネ発電賦課金で2.05円の電気代値下

激変緩和対策で7.00円・再エネ発電賦課金で2.05円の値下げ

2022年から始まった電気代の高騰を受けて、期間は2023年1月から9月までの時限措置ですが、電気代の値引きが行われています。電気・ガスは翌月に検針をして前月分を請求する仕組みなので、実際は2023年2月から10月検針分が対象になります。暖房・冷房を多く使う期間もカバーされています。電気が1kwh当たり7円・都市ガスは1㎥当たり30円の値引きなります。

電気代が7円割り引かれるインパクトは多くの人が実感されていると思いますが、2023年5月検針分の電気料金(2023年4月利用分)から再生エネルギー発電促進賦課金が、現行の3.45円から2.05円割り引かれ1.40円になることになりました。

我が家の電気代でみると、2023年3月の電気料金のうち2,052円が再生エネルギー発電賦課金でした。年間で考えると大きな金額です。同じ電気量を使用したとすると1,220円の値下げです。激変緩和対策で4,165円の値下げも同時に受けていますが、新しい再生エネルギー発電賦課金で試算をすると、電気代は15,078円です。

ほぼ同じ電気量を使用している2022年8月(電気使用量567kWh)の電気代が21,302円でしたので、政府の支援策と再生エネルギー発電賦課金の値下げで、前年より安価になってきました。よかった。

2023年5月以降検針分の再生エネルギー発電賦課金について

まずは再生エネルギー発電賦課金の金額の推移を確認します。2012年から開始されましたが、開始当時は0.22円でした。安かった。ただしその後の値上げがきついです。

  1. 2012年8月分~2013年4月分まで→0.22円
  2. 2013年5月分~2014年4月分まで→0.35円(前年比159%)
  3. 2014年5月分~2015年4月分まで→0.75円(前年比214%)
  4. 2015年5月分~2016年4月分まで→1.58円(前年比211%)
  5. 2016年5月分~2017年4月分まで→2.25円(前年比142%)
  6. 2017年5月分~2018年4月分まで→2.64円(前年比117%)
  7. 2018年5月分~2019年4月分まで→2.90円(前年比110%)
  8. 2019年5月分~2020年4月分まで→2.95 円(前年比102%)
  9. 2020年5月分~2021年4月分まで→2.98 円(前年比101%)
  10. 2021年5月分~2022年4月分まで→3.36円(前年比113%)
  11. 2022年5月分~2023年4月分まで→3.45円(前年比103%)
  12. 2023年5月分~2024年4月分まで→1.40円(前年比41%)

この10年間再生エネルギー発電賦課金は上昇傾向でした。値下がりしたことはありませんでした。色々な意見がありますが、国が買い取り価格を設定する事で、再生エネルギーを拡大させていこう、ただし、買取価格を維持するために差分は国民で負担を皆でしましょうという制度です。制度が始まった2012年度の1kWh当たりの買取額は42円です。当時は1kWh当たり25円で電気を売っていましたので、如何に買取額が高いかがわかります。

再生可能エネルギー発電を促進して環境破壊を防ごうという大きなテーマがありますので、なかなか異論を唱えがたい面もあります。なので高くなってきていも環境のためならと受け入れざるを得ない制度です。2023年5月以降は直近10年で初の前年割れ・1.40円の負担となります。ただなぜこのタイミングで安価になったのか計算式を確認します。



再生エネルギー発電賦課金の計算式を確認してみる

2023年度・再生エネルギー発電賦課金の計算式

  1. 4兆7,477億円(再生エネルギー買取費用)-3兆6,353億円(売電収益等)+9億円(事務費用)
  2. 7,946億kWh(2023年の販売電力量見込み)
  3. 1÷2で1.40円

単位の大きさにイメージがつきにくいですが、再生エネルギーを買い取るのに4兆7,477億円かかりますが、電気市場価格が高騰しているので、買い取った電気を高く売る事が出来る・加えて、2021年の余剰金を吐き出す(余剰金があるのですね・・)ことで、収益を増やし、赤字幅を圧縮。ただそれでも赤字なので皆で均等に負担をするのが、1kWhあたり1.40円となります。

この仕組みで年間1兆1,133億円の赤字になっていて、皆で負担をしているというイメージです。ここまで赤字になっていても再生エネルギーを広めていく必要があるのかは不明です。

2022年度・再生エネルギー発電賦課金の計算式

  1. 4兆2,033億円(再生エネルギー買取費用)-1兆4,609億円(売電収益等)
  2. 7,943億kWh(2023年の販売電力量見込み)
  3. 1÷2で3.45円

再生エネルギーの買取量は前年と比べてほぼ変わりません。一方で売電収益は2023年に比較して大きく減少しています。電気市場の価格が当時は安定していた為、再生エネルギーを買い取っても高く売れないという事情がありました。ほぼ同じ電気量を売却していますが、売却益は2倍以上の開きがあります。

2023年・2022年の再生エネルギー発電賦課金の計算式を確認すると電力の市場価格が高騰したことが、再生エネルギー発電賦課金下落の要因ということが分かりました。皮肉です。

今後の電気代のチェック事項

2023年9月までは激変緩和措置で1kWhあたり7円の値引きが継続されます。今回の再生エネルギー発電賦課金の値下げで前年より2.05円の値引きが2024年4月まで続きます。助かります。

現状地域電力会社の規制料金の値上認可審査が行われていますので、その審査結果が出る前に最安の電気会社を見つけるチャンスです。

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2023年2月からVポイント電気に切り替えをしました。自分の家の電気使用状況を同じような家庭と比較できる機能が励みになります。

節電をしているつもりでしたが、同じような家庭と比較するとまだまだ節約の余地がありました。(条件は一人暮らし・部屋は2部屋・日中は不在)

 

動画で解説