電気724社・全国展開53社の中で最安をコツコツ調査
2023年春以降電気代が更に高騰します。多くの人が使う地域電力会社の値上げが見込まれるためです。
現在東京電力のアクアエナジー100を利用しており燃料費調整単価の高騰とは関係がない状態ですが、いつまでもこの電力プランがあるとは限りません。2023年1月には新規申し込みの停止をしていますので、油断できません。
なので現状どこの電力会社が一番安価なのか自分で調べてみます。
価格比較サイト全盛ですが、自分がお仕事で稼いだ大事なお金ですので、自分で調べないと気が済みません。面倒なキャラクターですが、調査してみました。
電気代最安調査の条件
世の中には調査会社が沢山あります。プライベート・仕事で関わった事のある人も多いかもしれませんが、調査をする際に大事なのが、要件決めです。要件定義がぶれると上手くいきませんので、自分がスッキリできるよう考えてみました。
電気事業は体力勝負の面もありますので、企業体力として全国規模である事を第一条件にしました。契約アンペアは多くの人が使う40Aとし、電力会社が公表している平均使用量より多めの500kWhとしました。（数値のトラップで平均値はあまり納得感がないので）燃料費調整単価はもちろん上限ありで探します。
現在アクアエナジー100を利用しているので1kWhの単価が30円を超えた時点で高いという気持ちになってしまいますが、この感覚は恵まれすぎています。東京電力従量電灯の値上げ後の平均単価は40円です。
【As-Is】
【To-Be】
現行単価には燃料費調整額が含まれています。燃料費調整額を従量料金に一旦組み込んで単価を設定予定です。（審査中）
調査リストを作成
電力の小売りをするためには届け出が必要です。なので資源エネルギー庁のサイトに登録業者の一覧が掲載されています。2023年2月17日時点でなんと724事業者もいます。個人の調査能力を超える件数ですが、フィルターをかける事で個人でも確認が可能です。
- ホームページをctrl+Aで全部選択してコピー
- 無料エクセルに貼り付けてフィルターで絞る
以前は資料の確認は目検でしたが、今は何でもエクセルです。フィルターやピポットでエクセル上ですぐに確認が出来ます。現在営業をしている全国型（一部沖縄県を除く）は53社です。便利な時代になりました。（節約で家のパソコンは無料エクセルでピポットが使えず少々不便です）
こんな感じでエクセル上で絞れますので、地域限定の会社を見つける事も可能です。数は多くないので全部調べて納得の電力会社を探すことが出来ます。
かつて住んでいた静岡限定の電気もありました。山も海もあってとてもいいエリアです。
5社目・登録番号A0015・株式会社エネワンでんき
2013年9月 株式会社サイサンが電気小売り事業に参入し、2022年に事業が分割され新たな法人としてスタートしました。グループの母体は1,000億近い売上をあげている大企業です。ガスエネルギー事業を主としている歴史ある企業です。
最安の基準値は40A・500kWhで検証（エリアは東京電力管内）
東京電力の単価は現在審査中ですが、平均して40.6円です。一方エネワンでんきは40.6円です。東京電力の価格の認可が下りていない段階で、各地域電力会社の価格を指標とした範囲での改定を実施します。自由化料金なのでどんな価格設定をすることも可能ですが、エネルギー価格の高騰を吸収できない状態と思慮します。2023年5月検針分から値上げされます。
東京電力の規制料金と同額であれば、東京電力の規制料金プランの方が安心です。
株式会社エネワンでんき VS 東京電力従量電灯B
試算に際しての条件の一つである燃料費調整単価上限の有無の時点で、エネワンでんきは電源調達調整単価上限なしなので従量電灯Bの勝利ですが、考え方は様々ですので条件2（金額）で試算します。
燃料費調整単価は東京電力2023年3月を参考にしました。2023年6月以降は基準燃料価格を引き上げていますので、値上げ後の価格で計算します。基準燃料価格があがっているので平均燃料価格は10万円を超えていますが、燃料費調整単価は安価です。
- 燃料費調整単価 = (平均燃料価格 – 基準燃料価格) × 基準単価 ÷ 1,000
- 0.07円 = (94,600-94,200) × 0.183÷ 1,000
一方でエネワンでんきの単価はホームページに要綱として掲載されています。基本料金は東京電力より気持ち安価です。従量分は東京電力と同一です。
燃料費調整単価はホームページ掲載資料を使用します。東京電力は2023年6月値上げ予定で平均燃料価格を94,200円に引き上げをしていますが、エネワンでんきも同一価格に設定しています。基準単価も同一です。（18.3銭）
| 基本料金40A 500kWh利用で試算 |
東京電力 従量電灯B |
九州電力 従量電灯B |
東京電力 従量電灯B 値上げ後 |
エネワン | アクアエナジ |
| 40A基本料金 | ¥1,144 | ¥1,188 | ¥1,144 | ¥1,136.96 | ¥2,280.96 |
| 最初の 120kWh まで単価 | ¥19.91 | ¥18.28 | ¥34.84 | ¥34.84 | ¥23.83 |
| 最初の 120kWh まで料金 | ¥2,389 | ¥2,194 | ¥4,181 | ¥4,181 | ¥2,860 |
| 120kWh超300kWhまで単価 | ¥26.51 | ¥23.88 | ¥41.44 | ¥41.44 | ¥23.86 |
| 120kWh超300kWhまで料金 | ¥4,772 | ¥4,298 | ¥7,459 | ¥7,459 | ¥4,295 |
| 300kWh超単価 | ¥30.60 | ¥26.88 | ¥45.53 | ¥45.53 | ¥30.60 |
| 300kWh超料金 | ¥6,120 | ¥5,376 | ¥9,106 | ¥9,106 | ¥6,120 |
| 再生エネルギー賦課金 | ¥1,725 | ¥1,725 | ¥1,725 | ¥1,725 | ¥1,725 |
| 燃料費調整単価 | ¥5.13 | ¥1.89 | ¥0.07 | ¥0.07 | – |
| 燃料費調整料金 | ¥2,565 | ¥945 | ¥35 | ¥35 | – |
| 電気代合計 | ¥18,715 | ¥15,726 | ¥23,650 | ¥23,643 | ¥17,280 |
経済産業省の「電気・ガス価格激変緩和対策事業」には両社とも参加中の為計算除外。
エネワンでんきの考察
電気料金200円で1ポンタポイント付与というサービスはありますが、基本は東京電力と同じです。東京電力と同じであれば、企業規模が大きい東京電力と契約するほうが安心です。（寄らば大樹）
なにかと話題の平均燃料価格は2022年9月～11月をピークに落ちてきています。ただし今後の事は分かりません。そんな時は、価格が同一なら大企業の方が安心です。（急な撤退や値上げはないと思慮）
| 平均の貿易統計期間 | 平均の貿易統計価格 | 燃料費調整単価 | 対象月 |
| 2022年８月～2022年10月（関東） | ¥100,200 | ¥12.99 | 2023年1月 |
| 2022年９月～2022年11月（関東） | ¥100,400 | ¥13.04 | 2023年2月 |
| 2022年10月～2022年12月（関東） | ¥94,600 | ¥11.69 | 2023年3月 |
| 2022年11月～2023年１月（関東） | ¥88,400 | ¥10.25 | 2023年4月 |